S.バープランクが逆転優勝! 今田9位
USPGAツアー
最終18番で60センチのパーパットを沈めたその瞬間、天を仰いだ42歳のスコット・バープランク(米)は、笑顔で拳を突き上げた。尊敬してやまない故バイロン・ネルソン氏に捧げる優勝を勝ち取ったのだ。
ツアー11連勝の記録を持つネルソン氏が長年、ホストを務めていた米ツアーのEDSバイロン・ネルソン選手権(テキサス州アービング、TPCフォーシーズンズ・リゾート・ラス・コリナス)は、昨年9月に94歳で亡くなった同氏のいない最初の開催となったが、そこで誰よりも勝ちたかったのがバープランクだ。
地元、ダラスで育ち、ネルソン氏と何度も一緒にプレーしていただけに、優勝すれば同氏から祝福されるこの大会は、プロになって以来のあこがれだった。だが、アマチュアとしてツアー優勝を飾り(85年ウエスタン・オープン)、鳴り物入りでプロ入りし4勝したものの、この大会とは縁がないまま20年以上の歳月が流れてしまった。
01年ベル・カナディアン・オープン以来、勝ち星から遠ざかっていたバープランクだが、ネルソン氏のメモリアルとなる今年は奮起。ルーク・ドナルド(英)に1打差2位で現地時間29日に最終ラウンドを迎えた。
最終組でドナルドと直接対決。出だしはドナルドに引き離されかけたが、動じることなく自分のプレーを貫いて6番からの3連続バーディで再び1打差に追いついた。9番でドナルドがダブルボギーを叩くと、その後は緊張感の中でトップをキープ。最終ホールもパーで切り抜けこの日4アンダー66。ドナルドに1打差の通算13アンダーで、ネルソン氏の墓前へ捧げる勝利へとこぎつけた。
「バイロンは、本当に私にとって大きな存在。ここで勝てるなんて信じられない」と、感動に声を詰まらせるバープランクを、ネルソン夫人のペギーさんは熱く祝福。「バイロンとスコットは本当にいい友人だった。だから、バイロンはものすごくうれしいに違いないわ」と、これ以上はない言葉を勝者に贈った。
また、マスターズ以来初めての参戦となったフィル・ミケルソン(米)は、通算10アンダー3位タイ。トップと5打差ながら5位タイで最終ラウンドを迎え、逆転初優勝を狙った今田竜二は、3つスコアを伸ばしたものの通算8アンダー9位止まり。歴代優勝者のひとり、丸山茂樹は、スコアを2つ落として通算1アンダー。前日の16位タイから44位タイに転落し、4日間を終えている。